大野明子の著作など
>
あすかネット会報より
> おっぱいの話
第1回 子育てはおっぱいから
第2回 おっぱいが出るしくみ
第3回 それぞれのおっぱい
第4回 乳腺炎
第5回 おっぱいが足りない
<その1>
第6回 おっぱいが足りない
<その2>
ただし、出産の直後は、この2つのホルモンはまだ十分に活躍しているとはいえません。なぜなら、プロラクチンが胎盤からのエストロゲンの影響を受けなくなり、十分に働くようになるまでに、2日から3日かかるといわれています。これは、教科書的な数字ですが、日頃、おっぱいをみてみると、もっとかかることが多いように感じます。
さらに、おっぱいは変化します。プロラクチンの分泌量は日を追って少しずつ減ります。もし、全くおっぱいをふくませないでいると、1週間ぐらいでプロラクチンの量は急速に減ってしまいます。
産後1-2週間すぎると、赤ちゃんがおっぱいを吸うたびにプロラクチンが分泌されるようになります。つまり、ふだんはおっぱいが張っていないけれど、吸わせればおっぱいがわくという状態に変わっていきます。こういった状態は、「差し」と言います。つまり、「差し」とは、おっぱいを飲ませると、奥の方からツンツン、ジンジンしてきて、おっぱいがそのつどわく状態です。
こういう状態が実感できるようになるには個人差があります。皆さんに聞いてみると、産後1ヶ月くらいで実感できる人が多く、100日くらいかかる人もいます。
このように、おっぱいを出すための2つのホルモン、プロラクチンとオキシトシンが十分機能するようになるまでには時間がかかります。こういったことを知っていると、産後あせらず自分のペースで赤ちゃんと向き合っていけるでしょう。
2
/ 3
自然なお産とおっぱいをめざして
産科医 大野明子からのメッセージ
大野明子のプロフィール
大野明子の著作など
人びとの輪
このサイトについて
サイトマップ
記事検索
copyright © 2003-2011 birth house ASUKA, All Rights Reserved.